ブックタイトル第9回 大阪学術大会論文集 2015
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第9回 大阪学術大会論文集 2015
介護予防体操教室におけるトレーニング器具利用の有効性について◆筋電図での比較<椅子の場合>静止状態から合図とともに両脚を上げ腹筋に力を入れたのがこの波形になった。バランスボールとノッテフィットの両者において腹筋の筋活動が、椅子に比べて振幅が大きくなり、筋肉の活動量が増加しているのが証明された。◆他の論文との比較今回は、2014年秋にミズノ株式会社より発売されたばかりの商品のため、同様の実験をしている論文が見当たらず、論文の比較をすることはできなかった。図18<バランスボールの場合>図19<ノッテフイットの場合>図20■結論「ロープ作業」・「起居動作」ともに初回運動前のタイムよりノッテフィット使用後の最後の運動前のタイムが減少したのは、ノッテフィットに座って運動することによって、骨盤の動きが良くなり、不安定な中で姿勢を安定させるために、腹筋の筋活動が高められた結果であると思われる。利用者の中には、ロープ作業で3.3秒、起居動作で3.6秒もタイムが良くなった利用者もあり、そしてデータを見ていると低体力の人に良い結果が出ているのも興味深いものがあった。またアンケート調査では、ノッテフィットに座ると動きやすい・安定感がある・脊柱のアライメントが正しく保持される・腰痛や膝痛に悪影響を与えない・そして代謝を上げるといったメリットがあり、筋電図においても、腹筋の筋活動はバランスボールに匹敵するものがあると実証された。そして今回は先にノッテフィットを使用したので、結果としてノッテフィットによる体幹力の向上がその後も維持・継続された結果になった。以上のことから、ノッテフィットは介護予防体操にとって有効なツールであり、高齢者の体幹の強化においても、安定かつ安全に導入することのできるトレーニング器具であると言える。今回急遽導入が決まり、また急遽学会発表と時間に余裕がなく、介入群と非介入群に分けて実験データを比較検討すべきところが、時間的にできなかった点については、今後の研究課題として追試していきたいと思っている。また今回、椅子・バランスボール・ノッテフィットで腹筋の筋活動にどれくらいの違いがあるのか、それぞれに静止状態と腹筋活動状態(両脚レッグレイズ)の筋電図をとり比較した。52